そっとチラ裏@はてなブログ

はてな女子みたいなステキなブログが書きたいな!オッサンだけどな!

朝日新聞はウィキリークスに幾らカネを払ったのだろう?

f:id:mame-tanuki:20110915000745p:image:medium:right
 タイトルは釣りw 朝日新聞は一応、金銭の遣り取りを否定している(本当か否かは分らないけどw)。


私たちは報道内容についてWLから制約を受けていません。金銭のやりとりも無論ありません。私たちはWLを一つの情報源と見なし、独立した立場で内容を吟味しました。

●asahi.com(朝日新聞社):情報の信憑性確認、厳選し公開〈米公電分析〉朝日新聞社 - 政治

http://www.asahi.com/politics/update/0503/TKY201105030254.html

 ただし今回の米国秘密外交公電暴露において、ウィキリークスがリークされた公電を報道機関に売ったという話は幾つかあるようだ。例えば、ウィキリークスから脱退し、今は別のリークサイト「OpenLeaks」を立ち上げたダニエル・ドムシャイト-ベルグの証言。彼はウィキリークス暴露本を出している。

この本の中で彼は、次のように「ウィキリークスとカネの問題」を批判している。

ウィキリークスは無償で受け取った内部告発資料をマスコミに売っていた?


とりわけこの数週間、まだ暗号化されたままの外交公電を他のメディアに売り込もうとする輩が世界各地で暗躍している。そのひとりがスウェーデン人のヨハンネス・ヴァールシュトレームだ。ヴァールシュトレームはイズラエル・シャミールの息子であり、シャミールは反ユダヤ主義およびホロコースト否定で有名なロシア系ユダヤ人だ。クリスティンはこのヴァールシュトレームとシャミールを「ウィキリークスに属する」と公式に表明している。

(中略)

ヴァールシュトレームは外交公電をスカンジナビアの複数メディアに横流ししたと見られ、ちょうどそのころ父親のシャミールはロシアのメディア市場を引き受けていた。五つのメディアパートナーはこの件で絶対に金は流れていないと繰り返し強調しているが少なくともスウェーデンの新聞アフトンブラデットは、外交公電を見るためにヴァールシュトレームに金を支払ったと公表した。その他の各紙はロシアの新聞も含め、この取り引きの具体的な情報を明かすことを拒んでいる。

ダニエル・ドムシャイト-ベルグ『ウィキリークスの内幕』p302〜p303

ウィキリークスの内幕

ウィキリークスの内幕

 ここに登場するイズラエル・シャミール(Israel Shamir)氏については、ガーディアン紙が出版したウィキリークス本でも次のように記載されている。


 その後、シャミールはモスクワに姿を現している。ロシアの日刊紙「コメルサント」によると、アサンジから提供された公電にもとづく記事を1万ドルで買わないかと持ちかけてきたという。
 結局、公電の一部は政府がバックにいる雑誌「ロシアン・レポーター」に渡していた。
 アサンジ自身は、のちに「シャミールとの関係は短期間のものだった」と語っている。

ガーディアン特命取材チーム、デヴィッド・リー、ルーク・ハーディング『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』p238

ウィキリークス WikiLeaks  アサンジの戦争

ウィキリークス WikiLeaks  アサンジの戦争

  • 作者: 『ガーディアン』特命取材チーム,デヴィッド・リー,ルーク・ハーディング,月沢李歌子,島田楓子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/02/15
  • メディア: 単行本
  • 購入: 2人 クリック: 406回
  • この商品を含むブログ (26件) を見る

 ちなみにこのシャミール氏、例の「アサンジ暴行事件はCIAの陰謀」論の震源地にもなっている怪しい人物。

ウィキリークスも暴露されるべき?

 もちろん、以上で引用した件は、ウィキリークス内部に潜り込んだ一部の"善からぬ人物"が起こした例外的行為なのかもしれない。
 しかし、ドムシャイト-ベルグ氏は、その著作の「あとがき」で、ウィキリークスには解明されるべき疑惑が他にも幾つかあると語っている。


ウィキリークスの神秘のベールを剥がすためには、いまだ明らかになっていない以下の点を解明する必要がある。

  • ウィキリークスの現在の財政状況。どの寄付金がどこへ流れたのか。誰が資金の分配を決定しているのか。
  • ジュリアンがガーディアン紙に語った、「米国外交公電がいつどのように公開されるかという問題は、私の金銭的利害に関わっている」という言葉は何を意味していたのか。
  • ウィキリークスの現在の組織構造、決定構造、責任構造
  • イズラエル・シャミールとヨハンネス・ヴァールシュトレームはウィキリークスでどのような役割を演じているのか。ヴァールシュトレームとシャミールがメディアと結んだ取り引きの条件はどのようなものだったのか。
  • 機密文書をメディアに引き渡したブローカーが他にもいるのか。もしいるとすれば、どんな条件で渡したのか。
  • ジュリアン・アサンジ、彼以外のウィキリークスのメンバー、ウィキリークスのメンバーの会社はこの取り引きにどのように関わっているのか。
  • 二0一0年十一月にジュネーブでおこなわれた記者会見にジュリアン・アサンジを招いたのは誰だったのか。

ダニエル・ドムシャイト-ベルグ『ウィキリークスの内幕』p314〜p315

 権力の秘密は暴かれなくてはならないと唱えて戦ってきたウィキリークス。しかし今や、世界最強の権力である米国とも戦えるパワーを持ったウィキリークス自身も、ある種の強力な権力ではないだろうか。ならば、もはやウィキリークスも秘密を暴かれる側に立ったと言えるのかもしれない。


【関連リンク】

















mametanuki
まめ狸

リーク者とそれを検証するマスメディアをつなぐ信頼できるプラットフォーム( http://goo.gl/a3lf8 )、つまりリーク情報のAmazonやiTunes Storeを目指すのは確かに堅実路線。 / インターネットそのものは… http://htn.to/dop9ya
(2010/12/12 08:49:29)
link



mametanuki
まめ狸

@mametanuki 革命家アサンジのウィキリークスが大きく揺らした振り子は揺り戻され、最終的には現実的なDaniel Domscheit-Bergのオープンリークスで安定しそうな予感。 http://htn.to/dop9ya
(2010/12/12 08:58:27)
link